B型肝炎の予防接種は必要?どのように感染?スケジュルは?いつまで?
2016/12/28
この間、風邪で小児科に受診の際、先生から今5才だから、小学校に行く前におたふと、水ぼうそうとB型肝炎の予防接種を近いうちにして下さいね。と言われました。
うっかり、おたふと水ぼうそうは忘れてたものの、初めてB型肝炎の話をされました。
最近から、乳児から任意であるが、摂取が始まったとの事でした。
今は、十分できるので、将来の事を考えたらしておいたほうが良いとのことでした。
その経験を、お伝えしたいと思います。
B型肝炎の予防は必要というけれど、どういう病気?どうやって感染する?
まず、B型肝炎とはどんな病気かといいますと、B型肝炎ウイルスの感染による肝臓の病気です。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるほどがまん強いため、症状が出ないことが多く、血液検査で初めて感染に気づくことが多いのです。B型肝炎に子どもが感染すると急性肝炎を起こしたり、ウイルスが住みついたキャリアになりやすい事がわかっています。
キャリアとは、いったん感染した後、ウイルスを体の外に排除できず、肝臓の中に住みついてしまった「ずーっと感染している人」のことです。
慢性肝炎とは、キャリアとなって、ウイルスによる炎症により慢性的に肝機能の異常がある状態です。症状はほとんどなく、血液検査でなければ分からないことが多い病気です。
肝硬変・肝がんとは、慢性肝炎が続くと、肝臓の細胞が大きく壊れてしまう肝硬変になることがあります。そして慢性肝炎や肝硬変から、肝がんへ進行する可能性があります。
どうやって感染するの?
大きく分けてキャリアのお母さんから、分娩時に赤ちゃんに感染する「母子感染(垂直感染)」と、それ以外の周囲の人との接触で感染する(水平感染)の2つの場合があります。
B型肝炎ウイルスは血液だけでなく、だ液、汗、涙などからも感染することがわかっています。しかも、感染力が強いウイルスなのです。
こどもは、知らないうちにうつりやすい環境で生活してます。
お父さんやお母さんだけでなく、みんなから可愛がられる機会の多い赤ちゃん。だ液や汗などからもうつってしまうため、お父さんがキャリアの場合、4人に1人の赤ちゃんが感染してしまう報告があります。
働くお母さんが活躍する時代です。乳児期から保育園に子どもをあずけることも多いですね。
こどもは、B型肝炎ウイルスに感染するとキャリアになりやすい
乳幼児は大人に比べ、感染すると自然に治りにくいうえに、大きくなった後に慢性肝炎を起こし肝硬変や肝がんを発症する可能性があります。
こどもは、B型肝炎ワクチンで強い免疫が獲得できます。
乳幼児にB型肝炎ワクチンを摂取すると、強い免疫が獲得できることが分かっています。
なるべく早期からのワクチン接種が望まれます。
B型肝炎の予防摂取は赤ちゃんのスケジュルは?
いつから
生後2ヶ月ごろからの摂取が勧められています。
B型肝炎ウイルスキャリアのお母さんからの母子感染対策は異なるスケジュールが定められています。
B型肝炎の予防摂取はいつまで?
3回の摂取をします。1回目と2回目は4週間隔(4週後の同じ曜日)、3回目は、1回目の摂取から5〜6ヶ月後に摂取します。
ミニ知識①
日本の母子感染予防の取り組み
日本では1985年から、お母さんがB型肝炎のキャリアであることが検査で分かった場合は、生まれてきた赤ちゃんにブロブリンの注射とB型ワクチン接種による感染予防をしています。この対策でキャリアになる赤ちゃんは大きく減りました。現在でも、この予防は保険適応で行われています。
ミニ知識②
世界のB型肝炎ワクチン摂取について
WHO加盟国193カ国のうち、180カ国がB型肝炎ワクチンを定期接種に組み入れています。(2012年4月時点)。そのため、全世界では生まれる全ての赤ちゃんの75%が生まれてすぐ3回の摂取を受けています。日本のように限られた対象者に摂取しているのは、数カ国にとどまっているのが現状なのです。
まとめ
今回のB型肝炎予防接種は、医師からアドバイスがなければ、多分摂取してなかったと思います。それがきっかけで、このB型肝炎について調べて行くにつれて、この病気の恐ろしさを知りました。特に、女の子の場合は、将来、異性との性交渉により伝染ることが、もっとも多いそうです。そのために、今出来ることがなにより大切だと思いました。
これを読んでくださってる方も、接種に疑問などありましたら、わかるまで医師に相談されるといいですね。
今は、任意接種となりますが、近い将来、定期接種になることを心から望みたいと思います。最後まで読んでくださりありがとうございました。